リク「あ、あの、えっと…はじめまして、お手紙ありがとうございます。ニワタリ リクです」
ルーク「僕はルークだよ。リク、君に会えて嬉しいな」リク「うわぁ…ルークさん、お兄さんの兎の耳は本物の耳ですか?」
ルーク「ふふ、なんだったら、触ってみても良いよ」リク「んー…それじゃあ…(撫で撫で)…わっ、本物だぁ、あったかーい…」
パレット「私はパレットよ、宜しくね。カボチャは怖くなかった?」リク「びっくりしたけど、大丈夫でした。カボチャさん達は凄く優しかったです」
ルーク「皆にも紹介したいから、君について教えてくれるかい?」リク「はいっ。えぇっと…ニワタリ リクです、8歳です。カムっていう所の、C-1から来ました。今は社会学校(小学校)で友達と一緒にお勉強してます。おうちにはお父さんとお母さんが居て、あとあとっ、お仕事で遠くに行っちゃったけど、お兄ちゃんが一人居ます」
ルーク「お兄さんが居るんだね。心配しているかな?」リク「『一人で行ける?大丈夫?』ってずーっと言ってました。あたしも心配だったけど、でも、どうしてもパーティー行きたかったから、頑張って来ました」
ルーク「本当はお兄さんも一緒に来ることができればそれが良かったんだけど。無理な代わりに、リクがパーティは楽しいところだった、って言えるように」リク「はいっ!」
リク「朝起きたら、枕の横の所に置いてありました。お手紙の中に分かんない字があったから、調べて読みました」
パレット「わ、ちゃんと自分で調べるなんて偉いな」リク「うん、プレゼントみたいでとってもドキドキしました」
パレット「ふふ、喜んでもらえたなら私も嬉しいv」リク「全然知りませんでした。だからお兄ちゃんに『ハロウィンって何?』って訊きに行って、それからお兄ちゃんのお友達に色々教えてもらったの。ユイちゃんさんとエドさん、前にパーティーに行ったことあるって言ってたけど、覚えてますか?」
ルーク「勿論だよ!ソウタの時もユイキの時も楽しいパーティだったからね」リク「うーんと、お誕生日パーティーとか、クリスマスのお祝いとか、カムバースデー(大晦日と元日)のパーティーとか…あ、それと、もうすぐカンデラがあります」
ルーク「そういえば、ソウタやユイキがそんなこと言ってた気がするな」リク「ソレイユ(太陽)が見えなくなってから次に出てくるまで、普通の明かりじゃなくて蝋燭とかランプとかの明かりだけで過ごすんです。いっぱい食べたり喋ったり歌ったり踊ったりして、皆でお菓子の交換をするの。お菓子がいっぱい貰えるし、いろんな人とお話出来るし、ちょっと遅くまで起きててもお父さんやお母さんに怒られないから、楽しくて好きです」
ルーク「ランプの明かりで過ごすのか…素敵だね」リク「はいっ、魔法使いさんです」
ルーク「その衣装は誰が準備したんだい?」リク「お兄ちゃんと、お兄ちゃんのお友達です。いっつもスカートばっかりだし、こういうお洋服着たこと無くって…似合ってますか?」
パレット「えぇ、すっごーく似合ってるわよv」リク「これ、本当に飛べるようなのをお兄ちゃんのお友達が作ってくれたの。これを使ったら大きな人ともお喋り出来るでしょ、って」
ルーク「へぇ、凄いなぁ!」リク「このお人形があればどこから来た子かすぐに分かるから、ってユイちゃんさんがくれました。だからずーっと抱っこしてたんだけど、ここに来たら急に動き出したの」
ルーク「ということは、この子もハロウィンの魔法にかかってくれたんだね」リク「はい、大好きです。…あ、そうだ、お土産持って来ました。夢に兎が出て来たから、兎のクッキー作ったの」
パレット「うわぁ、リクちゃんが作ってくれたの?」リク「あたしと、あたしの友達と、友達のお姉さんで作りました」
パレット「ほんと、有り難う!」リク「うんっ」
パレット「リクちゃんのお兄さんもお菓子は好きかしら?」リク「はいっ、お兄ちゃんは甘いものがとーーーーーーっても大好きです」
ルーク「だったら、お土産にも沢山持って帰らないとね」リク「持って帰ってもいいんですか?お兄ちゃんきっと喜びます、ありがとう!」
ルーク「二人とも、仲が良いんだなぁ…」リク「うーん…あの、ここではいろんな人とお友達になれるって聞いたんだけど、お化けともお友達になれますか?お話してみたいなぁ…」
ルーク「リクがそう願うなら。きっとお化けとも友達になれるよ!」リク「はいっ。えっと、一人でこんな遠い所まで来たこと無いからドキドキしてるけど、とっても楽しみです。お兄さん、お姉さん、宜しくお願いします!」
出会えたから 友達になりたい