ユイキ「初めまして。ご招待ありがとうございます、ミナセユイキです」
パレット「ユイキちゃん? ユイちゃんって呼んでも・・・いい?」ユイキ「えぇ、普段は大体そー呼ばれてるんで。あ、これお土産です(黒い紙袋を差し出し)。パーティー向きでは無いと思いますけど、少しくらい駄菓子があってもいいかと思って」
ルーク「君はソウタと同じところから来たんだよね。彼は元気かな?」ユイキ「元気ですよ、お二人の前でどんなテンションだったか知りませんけど…ま、想像通りかと。前回はエドさんがお世話になりました」
パレット「普段何してるのかとか、よかったら自己紹介をお願いできるかしら」ユイキ「じゃあ改めて…名前はミナセユイキ。普段はカムっつー機械の塊…で通じるのか?えーと…あ、そーか、ここにはダイってのが居るんですよね」
ダイ「キュイッ?」ユイキ「このダイを思いっ切り大きくしたよーな所の管制塔で、色々ごちゃごちゃやってます」
ルーク「なんだか難しそうだなぁ」ユイキ「思い出すのに時間かかりましたけど、分かりました。忘れてたのが不思議なくらいです」
ルーク「去年は皆でいろいろ考えてくれたんだよね」ユイキ「えぇ、前回はちょっとした暗号騒ぎになったんで皆で手分けして調べて…おかげで今回は何かとスムーズでした」
パレット「どう?ユイちゃんに届いて驚いたかしら」ユイキ「…正直、まさかオレに来るとは…これって何を基準に宛先決めてんですか?」
ルーク「この招待状は一番、近い人、に届くのさ。ふふ、詳細はヒミツ」ユイキ「あぁ、カンデラの話してたんですか、エドさん」
パレット「どれくらい似てるの?」ユイキ「お菓子を配ること、蝋燭やランプの明かり、時間帯、日付も近いですね。ただし”Trick or Treat!!”みたいな合言葉は無いし、何かシンボルがあるわけでも…仮装もしません」<
ルーク「それなら、仮装パーティは初めてかな?」ユイキ「そーですね。人生初ですよ、こんな格好」
パレット「ふふ、似合ってるわよv」ユイキ「あぁ、そーいう見方もあるか…気付いたら衣装が出来上がってたんで詳細は知らないんですけど、蜘蛛、だそうです」
ルーク「そうか、だからとこどころに蜘蛛のモチーフがあるんだね」ユイキ「元々は蜘蛛そのものの形にする予定だったみたいです…何考えてんだあの人…」
パレット「わ、よかった蜘蛛の巣で」ユイキ「あぁ、これ”蜘蛛の糸”です。改造上の都合でこの形になったとか何とか…(と言いながら木の棒を取り出すと銃を使って綿菓子を作り、差し出す)もし良かったらどーぞ。こっちにもあるお菓子ですか?」
ルーク「わぁ、これ久しぶりに見たなぁ」ユイキ「…色々な人に突っ込まれたんで一応言っときますけど、中穿いてますからね?」
パレット「生地の裏にも蝶の模様が入っているのね。綺麗!」ユイキ「作ってくれた人が相当張り切ったみたいで、やたら細かい所まで手がかかってます。お二人の格好も想像以上に凝ってますね、噂には聞いてましたけど」
ルーク「そうかな?今回は地味だよね?」ユイキ「エドさんと似た物を持ってた方が同じ所から来たって分かり易いんじゃないかっつーことで、出発前に持たされました」
ルーク「そういえば見た顔だと思った」ユイキ「嫌いでは無いです。普通に食べるし頼まれれば作るんですけど…食べ物全般、一定量以上は身体が受け付けないんで…すいません」
ルーク「お菓子がそんなに食べられなくてもハロウィンの楽しみ方は他にもあるよ」ユイキ「どーもオレはその手のものに誘い難いし引っ掛け難いらしくて…基本的には、見て見ぬふり、っつー一番性質の悪い方法で参加してます。偶には自分から仕掛けんのもいいかもしれませんね」
ルーク「ユイキはお化けは怖いとか思う?」ユイキ「時と場合によりますけど、無条件で怖いとは思いません。そーいうのが居た方が、世の中面白いんじゃないですか?」
パレット「そうなの!?」ユイキ「そーいえば、前回エドさんが分けてもらったソースなんですけど」
ルーク「え?あぁ、去年のハバネロソースだね」ユイキ「あれを分けてもらって来いって頼まれてて。現物が無理ならレシピでもいいそうですが」
パレット「え、え、全部なくなったの!? ユイちゃんも平気なの?」ユイキ「いや、オレは…っつーかほぼ全員駄目で、一人だけ『美味しかった』っつってる人が居て…多分その人が全部食べたんじゃないかと」
ルーク「はは、凄いなぁ。大丈夫、用意できるよ。お望みならもっと辛いのも、原材料もレシピも」ユイキ「ありがとうございます、喜ぶと思います」
ルーク「あ、でも扱いには気をつけてね。これ、手についたりすると火傷したみたいになるからさ」ユイキ「実を言うと人付き合いは不得手ですが、折角の機会ですし楽しんでいこうと思います。”蜘蛛の糸”は声かけてくれたらいくらでも作りますんで、宜しくお願いします」
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